「17歳である。」ということはどういう意味を持つのか
 美しく、楽しく、エキサイティングな季節であると同時に、人生の中で最も大きい危険と困難さも秘める思春期という時代。ドイツから届いた最新作『ビタースウィート』は、ふたりの少女の視線を通して描かれる、ティーンエイジャーのヴィヴィッドな青春ドラマだ。
 17歳のカティとステフィは、性格も家庭環境も違うけれど、幼い頃からの大親友。ある日、ステフィの父親の浮気現場を目撃してしまった彼女たちは、親の離婚、友情、恋愛、自我、裏切りといった、さまざまな問題に直面しながらも、ともに自分自身を深く見つめ、やがてそれらを乗り越える強さを身につけていく。

17歳の“現在”を描き出す、新鋭女性監督
 監督・脚本を担当したマリア・フォン・ヘランドは、短篇映画『Real Men Eat Meat』で数々の国際的な賞を受賞した注目の女性監督。彼女とふたりの女性プロデューサー、アンドレア・ウィルソン(ドイツ・コロンビア・ピクチャーズ・フィルムプロダクション)と、ジュディ・トッセル(エゴリ・トッセル・フィルム)は、10代の少女についての映画を創るにあたって「自分たちの経験や思い出に頼るだけではダメだ」と分かっていた。
 リサーチのために、大勢のティーンエイジャーと実際に会って話をした監督は、複雑で現実味のある登場人物を創り出すことに成功。本作が初の長編映画にも関わらず、観る者の心を強くとらえ、現代の若者の不安定さ、夢、欲望をスクリーンに見事に映し出している。

アンバランスで不器用…17歳という一瞬を等身大で演じる 2人の若手女優
 大人へと背伸びしつつも、正義感の強い純粋な少女、カティ役を演じるのは、アメリカンダイナーで偶然、監督にキャスティングされたアンナ・マリア・ミューエ。この作品がスクリーン・デビューとなる期待の新星だ。一方、クールで小悪魔的な残酷さを持つステフィ役には、2001年の『ガールズ☆ガールズ』に出演した、ドイツ映画界の人気若手女優カロリーネ・ヘルフルトが選ばれた。『ガールズ☆ガールズ』では、一番オクテでシャイな女のコを演じていた彼女が、今回は屈折して大人になりきれない少女の脆さや孤独を体当たりで演じている。

少女たちの気持ちを物語る音楽&キュートなファッション
 彼女たちがコーディネートするドイツティーンのセクシー&キュートなファッション、モダンでシックなインテリアや家具などをチェックするのも楽しい。
 音楽担当はスウェーデン出身のミュージシャン、ニクラス・フリスクとアンドレアス・マットソン。アトミック・スウィングやカーディガンズなどの懐かしくてせつないムード漂う楽曲の数々を使用し、ひたむきで傷つきやすい登場人物たちの世界観を盛り上げてくれる。