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2003/11/22 オールナイトも第三弾になると、ああ、衝撃的発言がっ!?
池袋 「ちょ、ちょっと、ど、ドキドキするね」「一番前の席取れるかなあ」
テアトル池袋に向かって上昇するエレベーターの中。ふたりの女性がワクワクの風情。ええっ、もしかしてこの女性人たち、『東京ゴッドファーザーズ』のイベント狙い? まあ素敵! いるのね、アニメのオールナイトイベントにも、こういう可憐な方々がっ!  ということで、『東京ゴッドファーザーズ』オールナイトイベント第三弾、アニメコアな男性タイプから、ドキドキ可憐な女性タイプ、もしかしたらオネエで兄ィなハナちゃんタイプまで、たっぷりのお客様に足を運んでいただいて、開幕ですっ!

まずは今 敏監督をゲストに迎えてのトークタイム。ナビゲーターは、アニメ雑誌等エディター・小黒祐一郎氏。以下、かなりお気楽な部分のみの抜粋バージョンでお届けします。ほいっ。

会場 小黒氏「今回、あのシーンは東京のここって、断定できる場所ってどのくらいあるんですか?」
監督「ほとんどと言って良いほど、ない(笑)。『あそこ市ヶ谷ですよね、よく描きましたよね』と言われたりもしましたが、市ヶ谷一回も行ってないしなぁ(笑)。 でも、それは観る人が勝手に自分の知ってる場所だと思ってくれればいいことで。むしろ、変に特定してしまうと観る人が自分の持ってるイメージを重ねられなくなるから、もの凄くディテールまで描きこみながら、実は無個性っていうものを目指してました。そうじゃないと、東京なんて、いくら枚数を積んで描いても、観る人がそれぞれに思う“東京”をフォローしきれるはずがない。 ロケハンもたくさんしましたけど、そこで撮ってきた写真に必要な風景を見つけて、それを再現する、それに頼るというやり方をしたわけじゃないんで。 むしろ歩いてる間に、何を考えたかということの方が、よっぽどロケハンの意味があるんじゃないかと思ってますね」

小黒氏「今回、雪の描写が凄かったですよね」
監督「雪降ってないと大変なんですよね、ディテールがもたなくて(笑)。 それは『千年女優』の時に考えた回避策で。瓦屋根をいちいち描くのは大変だから、雪を積もらせてしまえ、と(笑)。 もちろん、楽するためだけじゃなくて、実際に戦前の東京の写真を見ると、大雪が降ってるんですよ。だから楽にもなるし、リアリティを出す効果もある。ふたつ同時に狙っての選択ですが」
小黒「でもアニメで、あの雪の質感が出るっていうのは、ツウ的には最大の見所と言ってもいいくらいの」
監督「実は『千年女優』の雪には、自分の中で多少納得がいかないところがあって。今回は最初から、雪の質感はこうだ、というのを自分でもペインターで描いて渡して、 というやりとりを何回か繰り返して作りました。降ってる雪も、今回はすべてデジタルにして。動画枚数も大幅削減(笑)」
小黒「今回、全体的にかなりデジタルの恩恵を受けてますか?」
監督「デジタルじゃないと、ここまでの密度のものは描けなかったでしょうね。背景なんて、米粒に絵を描いてるんじゃないんだから、になったでしょうし(笑)。 それと、手で描いたものって、どうしても手で描いたあとが残ってしまう。それがまた良いとも言えるんですけども、 そこにとても手では描けないような乱れというか、揺らぎを加えるのは、デジタルの技法を使わないと無理なんだな、と。 手描きで密度を上げておいて、さらに密度をねじ込むっていうときに、デジタルの技法はかなり生きてると思いますね」

ってところでそろそろ締め。
小黒氏「今監督っていうのは、美少女や、SF・異世界冒険モノばかりがもてはやされてるアニメの中で、そうじゃないリアルなものを作り続けてる、本当に貴重な監督さんなので」
と、小黒氏が監督を持ち上げたところで、今監督、次回作『妄想代理人』(来年2月スタート@WOWOW)に続く、更なる次回劇場作について、衝撃発言!?
監督 監督「『妄想代理人』の次の劇場作品についても、もうアイディアは決まってまして。いい加減、私に付いて回る『なんで実写じゃないの?』というものを払拭してやろうかと。 『妄想代理人』までが、一応リアル路線に沿っていますが、次の劇場作品では違うことをしようかな、と。 描写自体は、私が作るものなので、これまでとそんなに変わらないかもしれないですが、扱うものが随分違うものになる予定・・・・・・実は、次の映画は、異世界SFモノです(笑)。いや、申し訳ない(笑)」
ってことらしーです、めっちゃお楽しみに!


2003/11/16 アニメスタイルイベント便り。かなり薄めてお送りします。
LOFT も、いきなりですが、舞台向かって左から登場人物ご紹介。まずは司会・小黒祐一郎氏。続いて今 敏監督。んでもって美術監督・池信孝氏。あーんど司会・パルコキノシタ氏。 ってことで、日付は11月16日、ちょっと作画マニアな匂いのする『アニメスタイル』主催のイベント『晩秋の第三回いろんなアニメを観ちゃおう大会』の『東京ゴッドファーザーズ』の部、始まり始まりっ。 ちなみにこのイベント、舞台上のお方もお酒がんがんOKのため、呑めば呑むほど、まあ、危険。一部公式発表と異なるイベントオンリーここだけの話も、ぽんぽんぽんっと飛び出しましたが、そこは真偽測定不能のフリして、真面目で濃密な部分のみ、薄めに薄めてお送りします↓以下↓。

LOFT 監督「インタビューの内容やお客さんの反応に・・・・・・実は、だんだんこそばゆくなってきまして(笑)。困ったなっていうのが、正直なところ。実は、今回は最初から“ひねった人情もの”をって言って作ってたんですが。“ひねった”のつかない“人情もの”だと受け取られていて、ストレートな良い作品ですね、と。 そうではなくて、たとえば、私の中ではこれがストレートな状態―――」
と監督、おしぼりを手にとり、棒状に持つ。シワ無くつるつるぴんっと真っ直ぐ。
監督「で、『パーフェクトブルー』も『千年女優』もいかにもねじっている、というのを出している状態」
と、監督、棒おしぼりをくるっとねじる。斜めにぐるぐる。あきらかにねじり模様付おしぼりの、完成っ。
監督「で、『東京ゴッドファーザーズ』の場合は、もっとねじろうと、思いっきりねじった結果・・・・・・、実にストレートに見える(笑)」
あららホント。ぎゅっぎゅっとねじったおしぼりは、くきっと真っ直ぐ。納得できない方は、手近のおしぼりを、ほい、手に取って試す。
監督「みんなこれを遠くからみて、実にストレートな、と(笑)。もちろん、別にねじってある部分に気付かれなくても構わないし、そういうものとして楽しんでもらっても構わないんですが。あまりにもそればっかり言われると、ちょっとこそばゆくなってくる(笑)」

そして今回注目の集まった背景美術について、池氏の美術ボードを見せながら、御二人で濃密な解説に突入。しかもこの日のために出力してきた美術ボード十数点、あとでお客様にプレゼント! という大出血サービス付き! ただし、『東京ゴッドファーザーズ』チケットご購入頂いた方に、というちゃっかり屋さんなところも披露。

監督「作ってる現場では、キャラクターも美術も等分。ある意味では、画面の品格を決めているのは、セルよりも、美術。なのに普段の作品では、どうしても作画とかキャラクターに照明が当たりやすくて、美術には注目されないのが、はがゆかったんですが。 今回は、またどうしてそんなに美術のことばっかり訊くの?(笑) っていうくらいに美術への注目度が高かった」
LOFT 池氏「なかなか表舞台にたつポジションじゃないから、注目してもらえるのはありがたいです。まあ、『写真ですか?』としか言われないんですが(笑)。ちゃんと描いてます。 ゴミ袋にしても、一体何が楽しくて炭酸カルシウムの山をそんなに嬉々として(笑)っていうくらい描いてますけど。東京の街が主役になってるから、自分達の住んでいる嘘のない街を作り上げないといけない。ストーリーのほうがご都合主義になってますから、丸っきりただの嘘つき映画になってしまうんじゃいけないんで」

監督「そうそう。御都合主義なところが気になる、という感想もあったんですが、初めから御都合主義を目指してたので、これもそう言われても(笑)」
池氏「人をだますときには、真面目な顔をしてだまそう、っていうことですね」
監督「紳士のような変人(笑)。三つ揃いのスーツをばりっと着て、オヤジギャグを言う。見かけ上は、そうなってると思います。 冗談を言うときに態度まで冗談になってはいけない。いきおい美術は写実性が高まるし、作画はものすごく芝居をしてる。原画の枚数がもの凄い。動画枚数で言うと実は4万枚なんですが、原画枚数がハンパじゃなく多い。中には動画枚数=原画枚数の方もいるくらい。それだけ冗談を一生懸命にやった、っていう効果は画面のすみずみにまで出てると思います」
池氏「ただ、各パーツごとにはかなり真面目にやってますけど、たとえば建物が人間の顔に見えるっていうのもあったりしますし、トータルで絵にしたときには遊んでる部分も多いわけです。だから何回か観てそれも楽しんでもらえれば(笑)」

loft てな感じで。監督からの“非人道的”(←監督本人弁)発注に屈しなかった池氏の背景メイキングの一端は、メイキングコーナーで近日公開予定!(いや、マジでっ。遅れてすみませんっっっ)
そして、イベントの最後に登場したマッドハウス・丸山正雄氏の「今回のヒット具合で、今監督の次の劇場作品のバジェットも決まる・・・・・・かも」の“かも”の部分が気になるので、っていうかまあ、未だ観てないなんてちょっと勿体ない気がするので、観てない人は試しに観てみましょう。ま、試しってことで、お気楽に。


2003/11/15 可愛いぬいぐるみも、ヤバイですっ!
パンクスバニー ・・・・・・おうっ、かわいい! シネセゾン渋谷の売店。『東京ゴッドファーザーズ』の各種アイテムが並ぶ中。ちょこんと座ってます、パンクスバニー。 飼い主求めてお座り中の、茶色いウサギのぬいぐるみ。もげちゃったようなオメメや、飛び出した中綿のようなお腹のデザインがとってもキュート。 NARCOTIC・河原光氏が、今監督が描いたポスターイラスト(参照:TOPページね)のぬいぐるみをモチーフにしただけあって、 清子ちゃんに持たせてあげたくなるような、いとおしい感じ満開です。
うわっ、やばっ! 欲しいっ! って方は、シネセゾン渋谷のほか、NARCOTIC取り扱い店舗でも一部お取り扱いがあるので、そちらで探してみてください。お取り扱い店舗の参照は、 ココ→クリック!
って言うか、さっきから出てきてるNARCOTICだとか、河原光氏だとかって、一体なに??? てな方も、ココに→ジャンプ! えいやっ!

ってことで、本業はグラフィックデザイナーでありながら、ファッションブランド「NARCOTIC」を立ち上げ活躍する河原光氏をゲストにお迎えしての、オールナイトイベント第二弾! 主催は「Invitation」ってことで、司会は編集長:菅付雅信氏におまかせっ! どうぞっ!

菅付氏「『東京ゴッドファーザーズ』は、半分、街が主人公みたいな映画ですよね。主人公たちは、ある種、街から疎外されてるんだけど、街に包み込まれてもいるみたいな」
河原氏「街があるから人がいて、人がいるから街が動いてるっていう感覚は、なんかわかる気がします。今回、東京といっても、東京のどこなのか限定できそうで出来ない“東京”なんですけど、 でも、東京で生活してるからこそ感じるリアルさが、クルんですよね。たとえば海外の人のフィルターを通した東京って、香港やなんかと変わらないと思うんですよ。漢字わかんないけどカッコイイ! みたいな。だからこそ描けちゃう面白さもあるけど、そういったフィルターを通してないからこそ、刺さるリアルさがあって。 だけど、フィクションというファンタジーでもあるから、決して痛いだけじゃない。救われる感じもするし、物語としての面白さもある。 それでもやっぱり、現実の東京を描き込んだ部分に、うわ、監督そんなところを見てるんだ! っていうのがあって、ちょっとヤバかったですね」
AN2 菅付氏「河原さんは、今監督の作品は前からご覧になってたんですよね」
河原氏「以前からこの監督、普通じゃないなって、ひっかかってて(笑)。前作の『千年女優』もそうだし、『パーフェクトブルー』も。絵づくりが半端じゃない。『東京ゴッドファーザーズ』でもビビりましたね。僕的に凄くキタ絵があるんですよ。これから観る人もいると思うから、言いたいけど言えないんですが、うわ、ソコ描くんだ! みたいな(笑)。 鳥肌立ちましたから。クリエイターのはしくれとして、ほんとヤバイなと」

と言う程に、ヤバイ刺激受けまくりでデザインしてくださったらしいNARCOTIC・河原氏と『東京ゴッドファーザーズ』のコラボレーションアイテム、何度も言いますが、気になる方は、ココ←をクリック! しないとヤバイでしょ!


2003/11/8 あっちもこっちも拍手×拍手の封切日! 舞台挨拶&イベント!
行列 ・・・・・・拍手がっ! 拍手が起こっちゃいましたっ! バッチバチバチッ割れんばかりの、とゆーヤツです! 記念すべき初日の記念すべき第一回上映@シネセゾン渋谷を観てくださったお客様方の、めっちゃでっかい意思表示の音! 心地いいーーーっ。ありがとうございますっ!

こんな暖かい音を聴かされれば、そのあとの舞台挨拶、司会の襟川クロ氏の紹介で壇上に上がった岡本綾さんも今 敏監督も、ニッコニコにならざるを得ませんっ! もう、なんて乗せ上手なお客様なのっ! 早くから並んでこの瞬間を待って下さったお客様にこそ、パチパチパチ〜ッ、感謝の拍手っ!

今監督 監督「あの拍手は、心から作品を楽しんでいただけたからだと、そう受け取りたいと思います。本当にありがとうございます。
実は、『東京ゴッドファーザーズ』という映画を作るプロセスが、『東京ゴッドファーザーズ』という映画そのものと良く似ているな、と感じています。 お分かりのように、アニメーションで、ホームレスが主人公の映画を作るということ自体が、もうすでに表通りにはない。 少なくとも、色とりどりの可愛い女の子たちと並んでアニメ誌の表紙を飾ることはない(笑)。 そんなものを最初から選んでしまっている時点で、私自身、既にハナちゃん、ギンちゃん、ミユキと類似しているんですが。 ホームレスが赤ん坊を拾う。しかもゴミ置き場で。という行為は、私が、他のアニメ業界の方たちが使わずに捨ててしまったところから、アイディアを拾ってきたというのと、 非常に似ている。そして、多くのスタッフと共に2年半の歳月をかけて歩いた軌跡というのは、彼らが清子の親を求めて、都内を奔走する姿にかぶっているように私には思えます。 そして、清子が無事親元に帰された、という素晴らしい到着地点というのが、まさに今日のこの日であり、この作品をお客さんの前に届けられたことが、私たちの本当のゴールだと思っております」

岡本綾さん そして、岡本氏……と、“氏”表記するには、あんまりにも可愛いらしすぎる岡本綾さん。スパンコール・キラキラ衣装より、ご本人自身がもっとキラキラっ。可愛いすぎっ! なので、今回は、“綾嬢”呼ばわりで失礼します。
綾嬢「初めてのアフレコだったので、収録のときは毎回緊張してばかりで。これで良いのかなって、実感が湧かないというか、達成感っていうようなものが、なかなか得られなかったんですけど、今、皆さんが温かい笑顔で私を見てくださっているので(笑)、少し自信が持てました。良い作品だったんですよ、ね?(笑)。
本当に、今日こうして皆さんが笑顔でいてくださるのを見て、生み出した子供がやっと「おぎゃあ!」って泣いてくれたような気がして、ほっとしています」

まさにその『おぎゃあ。』というタイトルの映画を観て、「ミユキはこの人だ!」と決めた今監督、
監督「岡本綾さんは、結構、淡々と喋るんですよ。感情が出ないわけではなくて、感情の起伏は感じさせるんだけど、表現としては、クール。 そのほうが、逆に聴いている側は思い入れができる。クールな声が、私はとても気に入っています。大芝居過ぎると、押し付けがましくなってしまうので。そもそも画面が、もう十分に押し付けがましく、暑苦しい演技のアニメーションなので(笑)」
司会・襟川氏「他の方もイメージ通りでしたか?」
監督「江守徹さんは存在感が、大変大きい。顔も(笑)。迫力がね。江守さんに見つめられて、あの声で「面白いね」と言われるとですね、「あ、面白いのかな」という気になる(笑)。とにかく、声だけでも存在感が凄い。 実は当初は、ハナちゃんが引っ掻き回して、ギンちゃんは引き摺られていく、という風に作ってたんですが。 そのバランスが変わるくらいに江守さんの存在感が大きく。 かつ、ハナちゃん役の梅垣義明さんが、外見と違って、非常にまっすぐで真面目な方なんですね。 見ていて、少し肩の力を抜いてください、と言いたくなるくらいの生真面目さ。その梅垣さん本人のひたむきさが、ハナちゃんに本当に真っ直ぐで一生懸命な人という人間的な良い部分を与えてくれました。 だから、最初のイメージとはバランスは変わったんだけれども、このバランスのほうが素敵である、と思っています」

司会・襟川氏「綾ちゃんは、初めてのアフレコということで、随分と緊張してたんですね?」
綾嬢「初めてのことに挑戦するのは、本当に緊張しますね。でも、一歩踏み出す勇気と、それに耐える心とどっちも必要だな、っていうのをあらためて感じさせていただきました」
監督「あとになって、そんなに緊張してたのか、というのを知って驚いたんですが。そのくらい、緊張なんて全然感じさせない堂々たるもので。飲み込みも早いし」
綾嬢「ホントですか?」
監督「ホントです。世界が認めた才能が認めるんだから(笑)」
と、今監督、実はこの日も、司会の襟川氏に「世界が認めたクリエイター」と紹介されたのを、ちょっと茶化して、“世界”への反撃(?)を試みる。
にこやか 襟川氏「世界が注目する監督ですから! この作品も12月全米公開が決定したんですよね! アカデミー賞ノミネートの権利をGETしちゃったってことですよ」
今監督「いや、正確にはGETしたいがために、あちらの方が無理やり・・・・・・(笑)」
襟川氏「『千年女優』もドリームワークスから認められたわけだし!」
今監督「いや、もういい加減、ハリウッドが認めたからスゴイとかは・・・・・・」
襟川氏「スゴイんです!」
きっぱり断言。今監督、反撃失敗。しくしくしく。

今監督「でも、映画は非常に多くのスタッフと一緒に作ってるわけですから。 私の監督作品であって、私の作品、というわけではないと思っています。 今回も、多くのスタッフとキャストのおかげで、こうして皆さんに楽しんでいただける映画になりました。今、この場にいないのが残念なんですが、一緒にこの映画を作ったスタッフ、キャスト、 すべての皆さんに、できれば拍手をお願いします」
バチバチバチバチバチっ! またもや、客席から拍手×拍手×拍手!!! スタッフ&キャストの皆様っ! 聴こえましたかっ!? 皆様に対して、『東京ゴッドファーザーズ』をご覧くださった方々の、感想こもった拍手です。


オールナイト そして、この日の夜。15日に初日を迎えるテアトル池袋で開催された、先行オールナイトイベント「KON's WORKS NIGHT」! またもやそこにも、上映を待ちわびる人、多数っ! 深夜なのに。『機動警察パトレイバー2 the Movie』やって、『MEMORIES』やって、その後なのに。明け方なのにっ! そんなにも観たいのね、『東京ゴッドファーザーズ』! よーし、それなら観るがいいっ! 魅せてやるっ! ってゆーか、足を運んで下さった方、本当にありがとうございます。感謝の拍手っ!

と、その前に。宣伝担当の田中氏が進行役を努め、アニメ評論家の氷川竜介氏を招いての、トークイベント。「東京ゴッドファーザーズ Angel Book」も手がけられた氷川氏から、いろんなお話が飛び出しました。もちろん、差し障りのないところだけ(?)、抜粋すると。
『MEMORIES』の時には、1話目『彼女の想いで』の脚本と設定という形でクレジットされてますが、実際には、個々のレイアウトもかなりやられていると思います。 オールナイト 実は、発表年度でいえば、『MEMORIES』のほうが後(95年)になってるんですけども、今さんのホームページを観ると、92年が『MEMORIES』の、 93年が『パト2』の作業になっていて、発表の順序とは逆になってるんです。たぶん、『MEMORIES』は、相当時間がかかったっていうことなんでしょうが(笑)。
だから、『MEMORIES』でのレイアウト的作業があって、『パト2』でレイアウトを任されたという流れになるんだと思います。『パト2』のレイアウトは5〜6人で担当されてるんですが、今さんは非常に重要なカットの構図を決められたようですね」
ちなみに、今監督の著作「KON’S TONE」によると、『パト2』での今監督のレイアウト箇所は・・・・・・、と、知りたかったら買いましょう、「KON’S TONE」(笑)。ぷっちイジワル。へへへ。

そして、氷川氏からの『東京ゴッドファーザーズ』的オススメの鑑賞法。
氷川氏「普通に物語を追いかけていけば良いと思うんですけども。もし、2回目を観られる方は、画面全体をよく観られるといいと思います。 隠されたメッセージが、いろいろあって。ビルが顔みたいな表情になって何かを訴えているとか、看板の文字に意味があるとか。 あと一番感心するのは、セリフの一言一言に無駄がないんですよ。それぞれに複線がひかれていて、非常に中身が濃い。 もちろん、最初に見るときに、そういうところばかり気にしていると、物語がどこかに行ってしまうので、最初は物語を追いかけていくだけでいいんですが。 5〜6回観ても、発見がある作品だと思いますね」
パチパチパチ〜っ! 氷川氏にも拍手でしょうっ! ホントに画面一杯いたるところにいろんなものが隠れてます。だから、何回でも観ましょう! でも一回目には、ただただ素直に物語を楽しみましょう。これ鉄則。 ということで、未だの方も、もうご覧になった方も、今すぐ何度でもとっとと劇場におみ足お運びくださいっ! よろしくしますですっ!


2003/11/3 鈴木慶一氏も登場! 雨あり華あり、東京国際映画祭!
赤ちゃん 11月3日文化の日、「東京国際映画祭」招待作品上映当日っ! またもやどしゃ降り、雨男は誰!? にも関わらず、清子ちゃんみたいな赤ちゃんを抱っこした方から外国生まれの方まで、凄く沢山のお客様が集まってくださいました! 前売り券は完売。当日お立ち見がわんさか出るほど! しかも、お立ち見の方の中には、消防法の関係で上映前の舞台挨拶は見られず、ロビーで待機という形の方もいらっしゃったのに、誰ひとり暴れることもなく、ああ、本当にありがとうございます!

赤ちゃん ってことで。
音楽のムーンライダーズ・鈴木慶一氏と、今 敏監督が駆けつけての舞台挨拶。それはもうとってもとっても和やかに!
んでもって、さすがに“国際”映画祭だけあって、舞台でお二人が語る言葉は全てその場でそそくさ英語に通訳ね、というとってもとってもインターナショナルな感じに!
そして、途中、特別プレゼンテーターとして、鈴木氏と監督への花束を抱えて登場した梅宮アンナ氏のおかげでとってもとっても華やかに!
そして、集まってくださったお客さまの熱気ムンムン視線のお陰で、とってもとってもホットに賑やかに! 行われたのでした。
こーんな感じ(↓)に!

監督 まずは、今監督の御挨拶から。「“東京国際映画祭”という、東京を代表をする映画祭で、“東京”とタイトルに冠した映画を上映できることを光栄に思います」
そして、鈴木慶一氏。「アニメの音楽を担当するのは初めてでして、大変楽しく面白く、興味深く、やり終えることができました。あと、今監督と一緒に仕事ができて、とても光栄に思います」
今監督「御本人を目の前にしてこういうことを言うのは照れくさいのですが、私は、もう20年ほど、ムーンライダーズの音楽を聴いております。つまりは、凄いファンだということで(笑)」
鈴木氏「監督の口から“ビッグファン”という言葉を聞いてしまえば、もうこっちのものです(笑)」
今監督「(笑)。鈴木慶一さんやムーンライダーズの音楽をこの作品にぜひ使いたいなと思ったのは、鈴木さんの音楽というのは、決して熱いものがないわけじゃないんだけれども、熱というか、そういう部分はクールに表現している。 そういう鈴木さんの音楽表現のひねった態度というのが、私が、というよりは、『東京ゴッドファーザーズ』と言う作品が、鈴木慶一さんを呼んだのだと」

鈴木慶一氏 鈴木氏「ムーンライダーズは、30年ほど前に「俺達はホームレスだ」という曲を作っていまして。 30年も前から作ってるくらいですから、社会に不適応な方たちにつける音楽っていうのは、非常に得意なんじゃないかなと思っております。 それは、我々が、ムーンライダーズというバンドが、割と社会に不適応だから(笑)。
監督と今回の作品の音楽について、話しをすると、レゲエとか、スカ・ビートとか、そういう冬の東京の景色にまるで合わない逆のものがいいというところが、とっても興味を引きました。
それから、監督のほうから、エンディング曲はベートーベンの第九にしたい、というのがありまして。もう大幅に、世界中で誰もやってないアレンジをしております。しかも、歌詞も捏造しております(笑)」

梅宮アンナ氏 と、ここで、花束贈呈のスペシャルプレゼンテーターとして、梅宮アンナ氏登場。
すでに映画をごらんになっていた梅宮氏は、「非常に素晴らしい映画でした。 見たあとに、すごく暖かい気持ちになって。私、3回くらい涙が出てきて。アニメでこんなに涙が出るっていうのは、なかなかないんです。本当に、3人が過去を振り返り、過去と向き合ったりするシーンに、すごく感動しました」
とお褒め頂いたあと、油断した監督に、とっとも強烈な一撃を。
梅宮氏「吹き替えの役者さんを決めるときに、私は頭に出てこなかったですか?」
監督「! そんなこと、打ち合わせでは言ってなかった(笑)。いやー。そうですね。お父さんにギンちゃん役を、梅宮さんにミユキ役を、とならなかったのは、完全に私の落ち度でしょうか(笑)」
と、しどろもどろで返す監督に、梅宮氏「(笑)。外国でも、有名な俳優さん、女優さんが声優をされてるのを見て、 いつか私もやりたいなと思っていますので。宜しくお願いします(笑)」

三人 そして、赤ちゃんママでもある梅宮氏、「実際、生まれたての赤ん坊はひたすら泣くんですね。で、映画を見てても、あ、寒くて泣いてるんだな、とか、ミルクが欲しくて泣いてるんだな、というのがその絵が出てくる前にわかるんです! 私も母親になったんだな(笑)、と実感もしましたけど、それだけ映画の表現力も凄いってことだと、本当にすばらしいの一言しかないですね」
ああ、清子ちゃん。頑張って一杯泣いてよかったね。というか、やっぱりその辺は、赤ちゃんパパである小西氏の清子ちゃんへのこだわりの賜物ね! とりあえずバンザイ!


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